
ナチュラルガットについて

ナチュラルガットはいわゆる「ガット界の王様」。天然の素材でできたガットです。
以前は羊の腸で作られていました(その名残で「シープ」と呼ぶこともあります)が、ラケットの面積が広くなりガットにも長さが必要になったため、現在は牛の腸が使われています。
ナチュラルガットの特徴
❖ 天然素材ならではの伸縮性があり、
テンションを長く維持する高い 反発性能を持つ
ストリングはラケットに張った時点で相当の負荷がかかっていて、
たとえボールを打たなくても時間経過とともに徐々に伸びていきます。
シンセティックのストリングはある時期を越えると伸びきってしまい、それ以上変化しなくなります。
その状態は「切れていない」「張られている」だけで、反発性能もありません。
ナチュラルガットの場合は、張ってから少しの間は伸びを感じますが、
持ち前の伸縮性のおかげでそれ以降はテンションの下降が非常に緩やかで、
高い反発性能を長期間維持することができます。
❖ 打球感が良い
打球感の良さでナチュラルガットに勝るものはありません。
1度使うとポリエステルやナイロンに戻るのが難しくなるという話も聞きます。
インパクトでボールを包むようにホールド、そこからの戻りがナイロンガットよりも早く、
ボールがシュンと飛び出して行きます。この性能が一番活かせるのがボレーです。
打球感だけでなく、ホールド感やコントロール性能などどれを見ても非常に優秀です。
❖ 耐久性が高い
硬いため、とても切れにくいです。
ナイロンで切れやすいという方は、一度ポリストリングを使ってみることをおすすめします。
❖ ボールがよく飛ぶ
ガットの中でも1番飛距離が出ます。守備にも強いです。
ですが、ラケットが高反発だとオーバースペックにもなります。
そこで、飛びを抑えたポリストリングとの併用(ハイブリッド)が、プロの間でも多く使われるようになりました。
ナチュラルガットの欠点
⚠ 雨(水分、湿気)に弱い
ナチュラルガットは牛の腸を乾燥させて作っているため、
水分を含むと柔らかくなってテンションがあっという間に落ちてしまいます。
水を含んだ状態で使うと寿命が急激に短くなるので、雨の日の利用は避けましょう。
コーティング技術などの進歩により、昔よりも軽減されてきています。
⚠ 耐久性が悪い
先述の「テンションを長く維持する」と似ているようですが全く異なります。
ここでいう耐久性は「ガットが切れやすいかどうか」です。
ポリエステルやナイロンはプラスチックなので、摩擦熱で少しずつ融けて削れていきます。
ナチュラルガットはプラスチックよりも熱に強い為、摩擦で切れることはありません。
隣接のガットとの接触で筋繊維が少しずつ擦り切れていくのです。
しかし、ナイロンのストリングの方が切れやすい、あるいはナイロンと変わらないという意見もあるため、
ナイロンでも切れにくい方はさほど支障がないと言えます。
⚠ シンセティックに比べて高価
天然繊維のため原材料に限りがあり、かつ製造や品質管理に手間がかかるため、
どうしても合成繊維よりも高価になります。
ですが、使い方次第では半年〜1年くらい使い続けられます。
他のガットは1〜3ヶ月くらいで貼り替えを要するので、長期的に見れば安く済む可能性も。
非常にデリケートなので、張ったら大切に扱いましょう。
こんな人におすすめ!
スイングスピードが遅く、反発力が必要な人にはナチュラルガットがオススメです。
昔テニスをやっていたという熟練の方もオススメできます。
ボールの飛びがいいので、パワーのある人やスイングが速い人には不向きかもしれません。
